相続人がいない場合

 

相続人の存否が明らかでない場合(戸籍上、相続人となるべき者がいない場合)、家庭裁判所は、利害関係人または検察官の申立により、相続財産管理人を選任します。

相続財産管理人が選任されたら、相続財産管理人が選任されたことを官報で公告されます。

法定相続人全員が相続放棄をしたため相続人となるべき人がいなくなった場合も、相続財産管理人の選任申立てができます。

なお、戸籍上、相続人となる人はいるが、その相続人が行方不明や生死不明の場合には、相続人の不存在には該当しません。このような場合は、「不在者財産管理人の選任」や「失踪宣告」によることになります。

遺産を相続する人がいない場合は、相続財産は法人化し、「相続財産法人」となります。

この相続財産法人を管理するのが相続財産管理人です。

 

相続財産管理人の職務

相続財産管理人は、相続財産法人の代理人として職務を遂行します。

相続人を捜索し、相続財産の調査を行います。

相続財産管理人の権限は、①相続財産の保全、②相続財産の性質を変えない範囲での利用・改良行為です。これを超える行為については家庭裁判所の許可が必要となります。

不動産を売却換価する場合は、家庭裁判所の許可を要します。

また、下記の特別縁故者への財産分与や国庫に帰属させる手続きも相続財産管理人が行うことになります。

 

相続人不存在の確定

官報公告されて一定期間(最短で相続開始から10か月)を経過しても相続人となるべき者が現れない場合、相続人不存在が確定します。

相続人不存在が確定すると、以後、相続人や受遺者が現れてもその権利を行使できなくなります。

 

特別縁故者の財産分与請求

特別縁故者とは、「被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者」をいいます。例えば、内縁の配偶者などが特別縁故者に該当します。

特別縁故者は、相続人不存在の確定後、3か月以内に財産分与の申立をすることができます。

 

国庫への帰属

相続人不存在の確定後、特別縁故者からの財産分与の申立がないまま、3か月が経過すると、残余財産は国庫に帰属することになります。

 

 

相続に関して

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