生命保険金について

 

このページでは、生命保険金について、遺産分割協議の要否相続税遺留分相続放棄に関して記載しています。

 

生命保険のイメージ図

 

生命保険金と遺産分割協議

被相続人を被保険者とする生命保険金は、遺産分割協議の対象となるのでしょうか。言い換えると生命保険金が民法上の相続財産に当たるかどうかは、「生命保険金の受取人として誰を指定していたか」によって異なります。

1.被相続人自身を受取人とした場合

生命保険金は被相続人の相続財産であり、遺産分割協議の対象となると考えられます。

2.相続人を受取人として指定していた場合

生命保険金の受取請求権は、被保険者死亡時の相続人の固有の財産となり、遺産分割協議の対象とはなりません。

遺産分割協議が不要であることから、他の相続人との合意無しに受取人である相続人が単独で生命保険金を受け取ることができます。

 

相続税対策としての生命保険金

被相続人が保険料を負担していた生命保険金を相続人が受け取る場合は、税法上は相続財産とみなされます。

子を受取人に指定していたとしても、保険料を被相続人である親が負担していた生命保険金については相続税の対象となります。

 

生命保険金の非課税限度枠

ただし、生命保険金は相続税について非課税限度枠があります。

非課税限度枠を超えた金額が相続税の対象となります。

非課税限度額は、「500万円」×「法定相続人の数」となります。

例えば、法定相続人が妻、長男、長女の3名の場合は、非課税限度額は1500万円ということになります。

この場合、生命保険金のうち1500万円を超える部分が相続税の対象ということになります。

この非課税限度額があることから、相続税対策として生命保険金を利用することができます。

具体的な相続税の計算方法については、税理士か最寄りの税務署にてご相談ください。

 

生命保険金と遺留分

相続人を受取人に指定しても、生命保険金は原則として遺留分の対象とはなりません

ただし、保険金受取人である相続人と他の相続人との間の不公平が到底是認することができないほどに著しいものである場合には遺留分の対象となる可能性があります(最決平成16年10月29日)。

 

被相続人を保険契約者及び被保険者とし,共同相続人の1人又は一部の者を保険金受取人とする養老保険契約に基づき保険金受取人とされた相続人が取得する死亡保険金請求権は,民法903条1項に規定する遺贈又は贈与に係る財産には当たらないが,保険金の額,この額の遺産の総額に対する比率,保険金受取人である相続人及び他の共同相続人と被相続人との関係,各相続人の生活実態等の諸般の事情を総合考慮して,保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき特段の事情が存する場合には,同条の類推適用により,特別受益に準じて持戻しの対象となる

 

生命保険金と相続放棄

相続放棄をすると、被相続人の一切の相続財産を承継することができなくなります。

では、生命保険金の受取人だる相続人が相続放棄した場合は、生命保険金を受け取ることができるのでしょうか。

この点については、前述の通り、相続人を受取人と指定された生命保険金は、被相続人の相続財産ではありませんので、相続放棄しても生命保険金の受取はできます

生命保険金は、自身の財産を相続人に承継させるという点で、遺言に類似する部分があります。

しかし、遺言の場合は、相続放棄すれば遺言の対象となった財産も受け取ることができません。

相続放棄しても受け取ることができるというのは生命保険金の利点といえます。

 


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