【相談事例】父が亡くなり、父名義のアパートの家賃が毎月振り込まれてきます。遺産分割協議が終わるまでの間、この家賃は誰のものになりますか?
【相談事例】父が亡くなり、父名義のアパートの家賃が毎月振り込まれてきます。遺産分割協議が終わるまでの間、この家賃は誰のものになりますか?
ご相談内容
お住まい:兵庫県姫路市東今宿
状況:
先日父が亡くなりました。相続人は、母と私(長男)、妹の3人です。
父は生前、姫路市内でアパート経営をしており、現在も入居者からの家賃が毎月、父の口座(現在は凍結中のため、ひとまず私が管理する口座)に振り込まれてきています。
今後、家族で話し合い(遺産分割協議)をしてアパートを誰が引き継ぐか決める予定ですが、話し合いが終わるまでに受け取った家賃は、一体誰のものになるのでしょうか? 後でアパートを相続することになった人が、全額もらえるという認識でよいですか?
司法書士からの回答・解説
お父様がアパート等の収益物件を所有されていた場合、相続手続きが完了するまでの「家賃の行方」は、ご家族間で非常にトラブルになりやすいポイントです。
結論から申し上げますと、お父様が亡くなられた日から遺産分割協議が成立するまでの間に発生した家賃は、「相続人全員が、それぞれの法定相続分に応じて受け取る権利がある(共有状態になる)」というのが法的なルール(最高裁判所の判例)となっています。
【要注意】「アパートを相続した人=過去の家賃も全額もらえる」ではありません
「アパートという不動産そのもの」と「そこから毎月生み出される家賃」は、法律上は別々の財産として扱われます。
そのため、たとえば半年後に遺産分割協議がまとまり、「長男がアパートを相続する」と決まったとしても、亡くなってから半年間の間に発生した家賃が、自動的にすべて長男のものになるわけではありません。その期間の家賃については、原則として母(2分の1)、長男(4分の1)、妹(4分の1)の割合で分ける権利があるのです。

