【相談事例】亡くなった親の不動産をすべて把握できていません。どう調べればよいですか?

ご相談者の状況

  • お住まいの地域:兵庫県たつの市新宮町
  • ご家族構成:50代男性。数ヶ月前に父親が他界し、母親はすでに亡くなっているため、ご自身と弟のお二人が相続人。
  • ご相談内容:

    「父が亡くなり、実家(たつの市新宮町)の相続手続きをしようとしています。実家の土地と建物があることは分かっているのですが、生前、父が『山の方に少し畑や山林を持っている』と言っていた記憶があります。しかし、具体的な場所や、他に不動産があるのかどうかが全く分かりません。どうやって調べたらいいのでしょうか?」

司法書士からの回答・解説

お父様を亡くされ、大変な時期に慣れない手続きを進められるのはとてもご不安ですよね。とくに、昔からある田畑や山林などは、ご家族でも正確な場所や数を把握していないことが非常によくあります。

結論から申し上げますと、市役所から届く書類を確認したり、特定の証明書を取得したりすることで、お父様が所有していた不動産を洗い出すことができます。

相続登記(不動産の名義変更)を行う際、一部の土地が漏れてしまうと、後になってから再度やり直す手間や費用がかかってしまいます。そのため、まずは「どこに、どのような不動産があるのか」を正確に調査することが大切です。

具体的な解決方法・手続きのステップ

亡くなった方の不動産を調べるには、主に以下の3つのステップで進めていきます。

1. 固定資産税の「納税通知書」を探す

毎年4月〜5月頃に、不動産がある市町村(今回の場合はたつの市役所)から「固定資産税の納税通知書」が郵送されてきます。この通知書に同封されている「課税明細書」を見ると、税金がかかっている不動産の一覧が記載されています。まずはご実家の中にこの書類が保管されていないか探してみてください。

2. 市役所で「名寄帳(なよせちょう)」を取得する

納税通知書が見当たらない場合や、山林や私道など「税金がかかっていない(非課税の)不動産」があるかもしれない場合は、市役所で「名寄帳の写し」を取得します。
名寄帳とは、その市町村内にある「特定の人が持っている不動産をすべてまとめたリスト」のことです。たつの市役所の窓口で、お父様名義の不動産一覧を出してもらうことで、課税・非課税問わず、たつの市内の不動産を把握できます。

3. 法務局の「所有不動産記録証明制度」を利用する(2026年2月開始)

「たつの市以外にも、別の市町村に不動産を持っているかもしれない」という場合、これまでは全国の市町村ごとに名寄帳を取る必要があり、非常に大変でした。
しかし、新しく始まった法務局の制度を使えば、全国の法務局のデータから、お父様が名義人となっている不動産を一覧で証明してもらうことができます。他の地域にも不動産がある可能性がある場合は、この制度を利用するのが確実です。

まとめ・当事務所へのご相談について

不動産の全容が分からない状態でも、役所や法務局のシステムを正しく活用すれば、漏れなく財産を把握することが可能です。

しかし、「平日は仕事で役所や法務局に行く時間がない」「古い戸籍を集めて名寄帳を取る手続きが面倒」という方も多くいらっしゃいます。もしご自身での調査が難しいと感じられたり、不動産を特定した後の相続登記(名義変更)や遺産分割協議書の作成などに不安があったりする場合は、ぜひ当事務所にご相談ください。

当事務所では、面倒な不動産の調査から名義変更の手続きまで、一括してサポートいたします。お悩みを抱え込まず、まずは一度お気軽にお問い合わせください。