【相談事例】相続登記が義務化されたと聞きましたが、昔亡くなった親の不動産も対象ですか?
ご相談者の状況
- お住まいの地域:兵庫県姫路市網干区
- 年齢層:60代
- ご相談内容:
父は15年前に他界しており、実家(土地・建物)は父名義のままになっています。
最近、テレビや新聞で「相続登記が義務化された」というニュースを見て不安になりました。
ずっと昔の相続ですが、今から手続きをしないといけないのでしょうか?
司法書士からの回答:はい、過去の相続分も義務化の対象となります
結論から申し上げますと、過去に亡くなられた親御さんの不動産であっても、相続登記(名義変更)の義務化の対象となります。
相続登記の義務化は、令和6年(2024年)4月1日からスタートしました。この制度の大きな特徴は、「制度が始まるずっと前に発生した相続」も遡って対象になるという点です。お父様が15年前に亡くなられた今回のようなケースや、さらに何十年も前の名義のままになっている土地なども例外ではありません。
■ いつまでに手続きをすればいいの?
手続きの期限は、以下のいずれか遅い日から3年以内と定められています。
- 令和6年4月1日(義務化のスタート日)
- 自分が相続人になり、不動産を取得したと知った日
今回のご相談のように、すでにお父様が亡くなられており、実家があることをご存知の場合は、原則として令和9年(2027年)3月31日までに名義変更を完了させる必要があります。
具体的な解決方法・お手続きのステップ
長期間そのままになっていた不動産の相続手続きは、戸籍集めなどが複雑になる傾向があります。一般的には以下のような手順で進めていきます。
- 1. 不動産の正確な把握
- まずは毎年春に送られてくる「固定資産税の納税通知書」などを確認し、ご自宅のほかに私道や山林など、見落としている不動産がないか調査します。
- 2. 相続人の確定(戸籍謄本の収集)
- 亡くなられたお父様の「出生から死亡までのすべての戸籍謄本」を集め、法的な相続人が誰なのかを確定させます。15年前の相続となると、当時の相続人(ご兄弟など)がすでに亡くなられていて、そのお子さん(お孫さんや甥・姪など)へと権利が細かく枝分かれしているケースも珍しくありません。
- 3. 遺産分割協議(話し合い)と書類作成
- 相続人全員で話し合い、「誰が実家を相続するか」を決めます。決まった内容をまとめた「遺産分割協議書」を作成し、相続人全員の実印を押して印鑑証明書を用意します。
- 4. 法務局への登記申請
- 集めた戸籍や協議書などを揃えて、不動産を管轄する法務局へ名義変更の申請を行います。
まとめ:期限に余裕があるうちにお早めにご相談を
「昔のことだから、わざわざ手続きしなくても大丈夫だろう」と放置してしまうと、正当な理由なく期限を過ぎた場合に10万円以下の過料(罰金のようなもの)が科される可能性がございます。
また、時間が経てば経つほど相続に関わる人が増えてしまい、面識のない親戚の印鑑をもらわなければならなくなるなど、手続きの難易度が格段に上がってしまいます。
姫路市網干区周辺にお住まいで、「うちの場合は誰が相続人になるの?」「古い戸籍の集め方が分からない」などとお悩みの方は、ぜひ当事務所にご相談ください。面倒な書類集めから法務局での手続きまで、専門家がしっかりとサポートいたします。

