【相談事例】亡き父の自宅を相続。登記簿を見たら古い住宅ローン(抵当権)が残っていたら?
ご相談者の状況
- お住まいの地域:たつの市新宮町
- ご相談者:50代 男性
- ご家族構成:亡くなったお父様、ご相談者(長男)、弟様の2人兄弟
- ご相談内容:
「父が亡くなり、実家の土地と建物を相続することになりました。手続きのために法務局で不動産の登記簿(登記事項証明書)を取って見てみたところ、地元の銀行名義で古い住宅ローンの『抵当権(ていとうけん)』が残ったままになっていました。
父からは『家のローンはずいぶん前に払い終わった』と聞いていたのですが、まだ借金が残っているということなのでしょうか? このままでは私が実家を相続できないのではないかと不安です。」
司法書士からの回答:まずは「完済」しているかの確認を!完済していれば手続きで消すことができます
お父様の登記簿に抵当権が残っているのを見て、大変驚かれたことと思います。「自分たちが借金を背負うことになるのでは?」と不安になりますよね。
結論から申し上げますと、住宅ローンを完済していても、登記簿の「抵当権」は自動的には消えません。
多くの場合、お父様がローンを完済した際に、銀行から「抵当権を消すための書類一式」を受け取っていたはずです。しかし、ご自身で法務局へ行って「抵当権抹消(ていとうけんまっしょう)登記」という手続きを行わない限り、登記簿上はいつまでもローンの記録が残ったままになってしまうのです。
したがって、まずは本当にローンが完済されているかを確認し、完済されていれば、法務局で適切な登記手続きを行うことで無事に解決できますのでご安心ください。
具体的な解決方法・手続きのステップ
このようなケースでは、以下のステップで手続きを進めていきます。
- ステップ1:ローンの完済状況と、銀行からの書類を確認する
- 実家の中に、銀行から送られてきた「抵当権解除証書」や「放棄証書」、法務局の「登記済証(権利証)」などの書類が保管されていないか探してみましょう。見つからない場合や、本当に完済しているか不安な場合は、登記簿に記載されている銀行に直接問い合わせて確認します。もし書類を紛失していても、銀行に依頼すれば再発行(または代替書類の発行)をしてもらえます。
- ステップ2:「相続登記」で不動産の名義をご自身に変更する
- 古い抵当権を消す手続きをする前提として、まずは亡くなったお父様から、不動産を引き継ぐ方(今回であればご相談者様)へ名義変更をする必要があります。これがいわゆる「相続登記」です。亡くなった方の戸籍謄本などを集め、ご兄弟で話し合った「遺産分割協議書」を作成し、法務局へ提出します。
- ステップ3:「抵当権抹消登記」で古いローン記録を消す
- 相続登記が完了して不動産がご自身の名義になったら(あるいは相続登記の手続きと同時に)、銀行から受け取った書類を使って「抵当権抹消登記」を行います。これでようやく、登記簿から古い住宅ローンの記録がきれいに消去されます。
まとめ:古い抵当権の抹消や相続登記はお早めに対処を
親御さんが亡くなった後の不動産手続きでは、「ローンは払い終わっているのに、登記だけが残っていた」というケースが非常に多く見受けられます。
そのまま放置してしまうと、将来その家を売却したくなったり、リフォームでご自身が新たなローンを組もうとしたりする際に、大きな障害となってしまいます。また、当時の銀行が合併して名前が変わっていたりすると、追加の証明書類が必要になり、手続きがさらに複雑化することもあります。
「書類がどこにあるか分からない」「銀行にどう問い合わせていいか分からない」「相続登記と一緒にすべて専門家に任せたい」という方は、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。複雑な戸籍収集から銀行とのやり取り、法務局への登記申請まで、スムーズに解決できるようサポートいたします。

