【相談事例】養子に出た場合、実親の家や土地は相続できるのでしょうか?

相談者の状況:たつの市新宮町にお住まいの方

「私は幼い頃に親戚と養子縁組をしました。この度、実の父が亡くなり実家の土地と建物が残されたのですが、養子に出た私にも実父の財産を相続する権利はあるのでしょうか?」

司法書士からの回答:一般的な養子縁組なら、実親と養親の両方から相続可能です

結論から申し上げますと、一般的な養子縁組(普通養子縁組)の場合、実の親の財産も、養親の財産も両方相続する権利があります。

養子縁組をすると養親との間に新たな法律上の親子関係が生まれますが、それによって実の親との親子関係が消滅するわけではないためです。

例外となる「特別養子縁組」について

ただし「特別養子縁組」という手続きをしている場合は例外です。特別養子縁組は、実親との法的な親子関係を完全に断ち切る制度であるため、実の親からの相続権はなくなります。

※特別養子縁組は主に幼い子どものための特別な制度ですので、多くの方のケースは両方から相続できる「普通養子縁組」に該当します。ご自身の縁組の種類は、戸籍謄本を取得することで確認できます。

今後の手続きにおける注意点

養子縁組が関係する相続手続きでは、以下のような点に注意が必要です。

  • 複雑な戸籍収集:相続登記を行うには、亡くなった方との関係や養子縁組の事実を法務局に証明するため、実親や養親の戸籍、ご自身の戸籍など、通常よりも広範囲で複雑な戸籍謄本を集める必要があります。
  • 他の相続人との話し合い:実親の相続の場合、実の兄弟姉妹や後妻の方などと遺産分割協議(誰がどの財産を引き継ぐかの話し合い)を行う必要があります。疎遠になっている場合は慎重な対応が求められます。

まとめ

養子縁組をしていても、原則として実の親の不動産を相続する権利は失われません。しかし、相続登記に必要な戸籍の収集や読み解きは非常に複雑になります。手続きにご不安がある場合や、戸籍集めでお困りの際は、当事務所にご相談ください。