【相談事例】何代も前から名義変更されていない山林があります。相続人を調査するだけで莫大な費用や時間がかかりませんか?
お住まい:兵庫県揖保郡太子町
状況:
最近亡くなった父の遺品を整理していたところ、田舎の山林の固定資産税の通知書が出てきました。調べてみると、登記上の名義が父ではなく、さらにその前の「祖父」や「曾祖父」のままになっていることが分かりました。
2024年から相続登記が義務化されたとニュースで聞き、何とかしなければと焦っています。しかし、何代も前からの名義となると、会ったこともない親戚を含め、相続人が何十人にもなっている気がします。戸籍を集めて相続人を特定するだけでも、莫大な費用と途方もない時間がかかるのではないかと不安で、手をつけるのを躊躇しています。
司法書士からの回答・解説
長期間にわたって相続登記がされていない不動産(いわゆる「数次相続(すうじそうぞく)」の状態)ですね。相続登記の義務化がスタートしたことで、ご相談者様と同じように昔の不動産名義についてご不安を抱える方が非常に増えています。
おっしゃる通り、何代も前の名義のまま放置されていると、当時の相続人が亡くなり、さらにその子ども、孫へと相続権が枝分かれしていくため、相続人が数十人に膨れ上がっているケースは決して珍しくありません。
結論から申し上げますと、通常の相続登記よりも戸籍謄本等の取得実費(役所へ払う手数料)や専門家の報酬は高くなります。
一般の方がご自身で古い戸籍を読み解き、全国の役所から何十通も戸籍を取り寄せるのは、途方もない時間と労力がかかり、途中で挫折してしまうことがほとんどです。
しかし、司法書士にご依頼いただければ、職務上の権限を用いて専用の請求書で全国の役所からスムーズに戸籍を収集し、正確な相続人の家系図(相続関係説明図)を作成することができます。
当事務所では、本格的な手続きに入る前に、想定される戸籍の通数や手間の度合いに応じた「お見積もり」の概算を事前にお出しいたしますので、費用面でもご安心いただけます。
今後の具体的な解決策・手続き
このようなケースでは、次のようなステップで進めるのが現実的です。
- ステップ1:まずは「相続人調査」だけを行う
いきなり全員の署名・実印を集めようとするのではなく、まずは戸籍を収集し、「誰が、どこに、何人いるのか」を正確に把握(確定)するところから始めます。 - ステップ2:相続登記義務化への当面の対応(相続人申告登記)
調査の結果、相続人が多すぎて全員の合意(遺産分割協議)を得るのが極めて困難な場合もあります。その場合、2024年4月に新設された「相続人申告登記」という簡易な手続きを利用することで、とりあえず「相続登記の義務」を履行したことになり、過料(罰金のようなもの)を免れることができます。 - ステップ3:最終的な名義変更へ向けたアプローチ
最終的にご自身単独の名義にする(または売却処分する)ためには、やはり相続人全員での遺産分割協議が必要です。ご希望に応じて、他の相続人へお手紙を送る際の文案作成のアドバイス等も行います。
過去の相続であっても、現在は「相続登記の義務化」の対象となっており、放置し続けると正当な理由がない限り過料の対象となる可能性があります。また、時間が経てば経つほど相続人はさらに増え、解決がより困難になってしまいます。
「何から手をつければいいか分からない」「費用がいくらかかるか不安」という状態でも全く問題ありません。
当事務所では、調査のみのご依頼や、ご予算に応じた手続きの進め方についてもご提案が可能です。
手遅れになってさらに状況が複雑化する前に、まずは当事務所にご相談ください。

